登校拒否を考える親・市民の会(鹿児島) 登校拒否も引きこもりも明るい話


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体験談

2013年12月例会より


目次

1 心から笑えるようになった   ちーちゃん

2 愛している自分が隠れている   ここさん

3 息子に会いに東京へ行きました   Mさん

4 夫の病気は神様からのプレゼント   かえこさん

5 私の生き方を見つめる   みーやさん

6 夫に「帰ってきてほしい」と言えた   じぇりさん





心から笑えるようになった    ちーちゃん



今日が親の会とわかって、夫が何人くらい集まるのと聞いてきて、ポンカンを詰めて持たせてくれました。息子にたいしては冷たい態度を取るのに、親の会のことを好意的に見てくれているんだなあと嬉しく思いました。

12月の初めに、78歳の父と私とふたりで出雲大社に旅行を計画していました。その父が12月1日に裏階段から落ちて、頭から血を流して、救急車で病院に運ばれました。心配しましたが後遺症もなく済みました。

でもとても楽しみにしていた旅行をキャンセルして残念でした。息子にも「じいちゃんが大変だったよ。会いに行ったら」と言ったんですけど、「う〜ん、まっ、いいや」と言って。すぐ隣の実家に行ったことがないんですよ

夫婦での旅行はないんですけど、時々ドライブに行きます。
ちょっと最近私の遊びを優先して夫との行動はできないんです。
楽しいこといっぱいするとお金も飛ぶんですけど、アロマの勉強とか、ボランティアとか月に14日仕事をしたり、楽しんでいます。


―――最初はご夫婦で参加されて、その後1年間参加されなかったのね。あなたの夫が、息子さんを否定するような言い方をして、自分の思いをぶつけたこともありましたね。


息子の話になるとかたくなになるんです。でも親の会で息子の話ではなく楽しい話をしてみてはと言われて、そうすると楽しいんです。人は変えられないと言うから。


―――でもあなたお気持ちもずいぶん変わってきたでしょう。毎回笑顔がいっぱいになって、お気持ちが楽になって来たなと伝わってきますよ。


はい。とても楽になってきました。最初来たときは、どうしてみんな笑っているんだろうと不思議で、わけがわからなかったです。でも1年過ぎたら気持ちも落ちついて参加できるようになって、いまでは本当に自分も心から笑えるようになってきました。




(11月例会の続きです)


愛している自分が隠れている   ここさん



―――先月、「長く良い妻を演じて仮面をかぶってきたので、だからまだ夫を大事にできないんですよね。夫が2階にいると私が楽だなあと思ってしまうんです・・・」と話されました。


夫は、私の子育てが悪かったとは一切言わなくなりました。昔、家庭内の順位は夫、妻、子ども、という図を書いたことすら全く忘れています(笑)。その当時は夫のやり方、考え方を私が出来なかったから子どもたちが不登校になったんだろうと真剣に思っていました。親の会で「夫婦は対等平等」と聞いて、最初は疑問でしたが、何度も親の会に参加する中で、ああそうなんだと納得しました。

それで、単身赴任先の夫と電話で話していた時に、今まで自分を押さえていた分、夫に対してガァーッと文句を言い怒鳴りました(大笑)。夫はものすごくびっくりして、私が暴れて何かするんじゃないかと思ったと思います。夫はいつものように説教をしようしたので、それを遮ってさらにワーッとヒステリックに怒鳴ったんです(笑)。いままでの私は、夫はこうだからこうなんだと理路整然と言うので、「はい、はい、ごめんなさい」と言ってきたんです。

でも今思えば心のどこかで夫のことを信頼していたから言えたのかなと思います。
娘や息子が私にぶつけてくるのと同じで、夫のことを心の奥の奥で信頼していたからあんなにヒステリックに言えたんじゃないかと思います。 


―――でも、まだ心のどこかにトゲが刺さっているのね。


はい、そうですね。今子どもが穏やかになって来ているので、そうすると夫との関係がまだ解決していないのかなと思ったりします。まだ夫のことが受け入れられないと思っていたところに、先月朋子さんから「自分を大切に出来るようになったら、次は夫婦ね」と言われたので、「えぇ〜!」と思って、そのことを夫に伝えました。

夫は、「いいこと言うね。でもゆっくりでいいじゃないか」と言いました。

「でも、自分の家なんだから2階にいないでリビングのある1階でゆっくりした方がいいんじゃないの」と話したら、夫は「自宅へ帰れるとは思っていなかった。実家へ帰るか、近くにアパートを借りるか、と思っていた。でもこうやって自宅へ帰って来られたから、それもゆっくりでいいよ」と言ってくれました。


―――あなたが自信を持てるようになって、おつれあいさんへも自分の気持ちを伝えることが出来てよかったですね。おつれあいさんも辛くてどうしていいかわからなかったんでしょうね。でもそれを打開したのはあなたですね。「自分だけ幸せになりやがって」と息子さんから言われた時、夫は動揺したけど、「違うんだよ。それは息子が私の生き方を応援してくれていることなのよ」と伝えることができたんですものね。今は夫婦対等なのね。


はい、そうですね。今朝私が起きた時には夫はもう犬の散歩に出かけていて、帰って来てから夫婦で食事に行こう、となりました。まだ寝ていた息子の食事は、夫が買って準備するよと言ってくれました。


―――毎日毎日の積み重ねの生活の中で、あなたの心のトゲも少しずつ抜けて行くのね。


忘年会で達さんに「夫に感謝している自分と、でもどうしても昔のことを許せない自分がいる。けど、心の底ではやっぱりおつれあいさんを愛している自分がいるんじゃないの」と言われて、本当にそうだなあと納得したんです。あ、確かにいるなあ、別な人とは全く思わないし(笑)、愛している自分が隠れている。そんな感じです。




(11月例会の続きです)


息子に会いに東京へ行きました    Mさん



私は11月19日から東京の息子のところへ2泊3日で行ってきました。
最寄り駅まで迎えに来てくれて、息子の好きな中華のお店で食事をしたんですが、私は胸がいっぱいであまり食べれませんでした。でも息子は1週間絶食して、少しずつ食べていた頃だったので、食欲旺盛でびっくりするくらいモリモリ食べました。

アパートは狭くて汚いのですが、本人は「今までで一番きれいなんだよ」と言っていました。

何年もここでひとりで暮らししてきて誰も泊まったことがないので、「メチャ落ち着かない」と言いましたが、私は気にしないで鹿児島から送った寝袋を広げて寝ました。

息子は昼夜逆転しているので、夜中もずっと話しかけて来ました。
私はその日仕事を終えてから飛行機に乗ってきたのでとても疲れていて、半分眠りながらの話が朝まで続きました。

京都に引っ越したらどんな所に住むの?とか、いとこ達の状況を聞いたりと、とても元気でした。私は「帰ってきてほしい」と言ったようにも思いますが、眠くてあまりよく覚えていないんです。

次の日から息子は朝方眠って、私は起きて、息子が起きてくると「じゃ、ご飯食べに行こう」とネットで美味しそうなお店を探して、その繰り返しで東京には食事をしに行ったようなものでした。(笑)

でも、スカイツリーには行きたいねと、朝8時に行ったところ、すいていて並ばずに入場できました。とても天気が良くて富士山も見え、もう嬉しくてテンションが上がり、息子も「おお〜」と感動していました。8時半には下りてきたんですが、息子は寝る時間になるので朝ご飯を食べて帰りました。私は本を読んだり、ゲームをして過ごしました。

次の日は帰る日で、「もうちょっと寝ボケないで、帰ってきてと強くいえばよかったなあ」と後悔もしたんですが。でも1年ぶりに会えて、スカイツリーにも行けて、美味しいものも食べられて、楽しかったです。


―――なんといっても親子、家族ですね。特にご夫婦の関係がとてもよくなったことが、今度の東京行きにつながったのね。ご実家のこともじっとして動かないでいたら、いずれ自然に解決していきますよ。あなたの先月のお話もとてもよかったですね。

息子さんが東京でひとり引きこもっていることについてご夫婦でいろいろ話されたんですね。以前私は「あなたの夫はちゃんとあなたの気持ちを聞いて下さる方だと思いますよ」と話したことがありました。本当にご夫婦の仲がよくなって、息子さんのことについても安心されるようになりましたね。(はい)

忘年会でも、「Mさんは自分の課題をちゃんとこなして親の会にくるよね」と話が出ました。少し時間はかかったけれども、おつれあいさんにちゃんとお話しましたものね。息子さんにも「帰っておいで」と言えましたね。たくさんの元気を親の会のみんなに分けてくださいました。


今でも自己否定はちょっとあります。でも今日も美味しいパンを食べてとっても幸せでした。この前も京都の夫のところに行ったんですが、京都に引っ越したら「あそこにも、ここにも行きたい」と盛り上がりました。近くに温泉ランドがあるから、そこにも行こうよ、と言って、とっても嬉しかったです。来年の3月頃を目途に引っ越します。






夫の病気は神様からのプレゼント    かえこさん



夫が入院したとき、メールを送りました。
夫が倒れたことで私の気持ちがよくわからないんですけど、すごく変わって書いているうちに気持ちが高まってきて、いろんなことを素直に書けたんです。以前は一緒に食べに行ったり出かけても、夫は別、私と子ども達でという具合だったんですけど、今度は……

「あなたとずっと一緒にいたい、まだ長生きしてもらいたい、家族でまた一緒に楽しく過ごしたい」「もう一度、あなたと一緒に買い物に出かけたり、食事に行ったりしたい」といっぱいメールを送っていました。ラブレターみたいに、私の思いをたくさん書いて送っていました。


―――それは素晴らしい!


退院してからは、それ以前とは全く変わった感じで、私も夫と居て自然だし、以前は家族でリビングにいても夫はすぐに自分の部屋に戻っていたんですけど、今はリビングにずっといるし(笑)、「ご飯食べに行こうか」と4人で出かけます。


―――ふたりっきりで食べにも行ったんでしょう。


退院した日に浜寿司に行きました。ふたりで行ったことがよかったですね。
子どもが生まれるまではふたりでよく行きました。

先日イオンに家族で出かけました。今までは、私と娘と二人でいろんなところを回って、その間夫を待たすのは私が嫌だったのであえて誘わなかったんです。でも今回は誘うと、息子も夫も行きたいと言って、「3時間ぐらい待つよ」と言うと、「大丈夫」とゲームセンターでふたりで遊んでいました。私も気をつかわずに楽しかったです。


―――京都旅行も今まで別々でしたもんね。これからはおふたりで楽しむといいですね。


今まで考えられなかったんですけど、二人で行ってもいいかなと思います。
私と夫の関係が変わってくると、うちの中の雰囲気も変わってきていますね。

私もここでいろんなことを学んで、ワクワクもいっぱいできたし、楽しいこともして私が元気になっていればいいと思っていたけど、やっぱり夫と一緒の時間を大切に楽しんでいけば、家族が自然と集まって皆で楽しいとなるんだなあと思いました。


―――親の会でいつもご夫婦のことが話題になるのね。ひとりでいる方はこの会でもおられるし、それが自分を大切にしていることだから問題ないんだけれど、ご夫婦の関係でいるときに、それをないがしろにして自分の人生だけというのは、それはやっぱり辛いことなの。やっぱり、ご夫婦でいられる方は仲良く、今の日常があたりまえと思わず、二人の愛を努力する、大切に育むことが大事ですね。家族ほどこの世の中で大切なものはありません。家族の幸せはかけがえのないもの。そのためにも、自分がまっ先に幸せになるためにも、ご夫婦の関係はとても大事なものなんですね。






私の生き方を見つめる    みーやさん



―――みーやさんの先月のお話もよかったですね。認知症のお祖母ちゃんに対するあなたのストレスについて、家にいる15歳の息子さんが「今なら僕が受け止めることができるから僕に言って」と言ってくれたのね。


息子は私よりも余裕があるからでしょうか。でも私も母に何度言っても同じことを言うので疲れてしまって、「う〜ん、そう」と聞き流しています。母は身辺整理をしたものを私に渡してくれるんですが、それを取られた、と言うんですね。これは治しようがないし、否定も肯定もしないという感じで過ごしています。


―――先日の忘年会で、あなたが「かえこさんやMさんはあんなに変わって、それなのに私の家は全然変わっていない」と話すと、皆さんから、「そんなことはない、ものすごく変わったじゃない」と言われたのね。


自分ではわからないんですね。ちょうど息子が不登校になって丸3年ですが、あの頃と自分の生活スタイルは変わっていないんです。やっぱり仕事をしているし、朝早く出て、夜遅く帰って来る。その忙しい中でも乗り切れたというのはあります。

忘年会で重則さんに言われたことがすごく心に残っています。
私は「自分を大切に、と言うけれど、仕事をしている中ではそれを100パーセント出すことはできない。でも現にできる人がいるんですね。時間通りに来て5時になったらすぐ帰る。結局その人の尻拭いが私に来てすごく大変な面もあるんです」と聞いた時に、

重則さんは「その人達は仕事よりも大切な何かがあるんでしょうね」と言われたんです。

それで私はあーっと思って、私は仕事があまりにも大き過ぎて、それを守るために、時には12時間以上も職場にいて家よりも時間が長いわけです。そうするとそこでの居心地をよくしたい、周りとの関係をよくしたいと思ってしまうんですね。

でも一方では割り切って8時半に来て、周りとのコミュニュケーションも一切取らずに5時にはぱっと帰ってしまう人もいて、その人達はそれ以外の時間は充実しているんだと言われたら、そうなんだと思って・・・


―――重則さんもかつては毎日十何時間働いていたのよね(笑)。だから家よりも職場だったのね。職場にいた方が家の中でのいろんなトラブルを見なくても良かったのね。(笑)


ですから自分の生き方も見つめ直さないと、と思いながら、あまりにも仕事が多すぎると本末転倒で、職場で一生懸命頑張ろう頑張ろうとなってしまって、その結果、子ども達の食事時間が遅くなってしまい、しわ寄せが行っています。


―――でも初めの頃は、息子がいろいろ言ってくるんではないかとか、夫は相変わらずまた寝ているだろうとか、そう思うと家に帰るのも嫌で、その気持ちで「母の介護が私の生きがい」と言っていたけれど、今は家に帰るのが嫌だとは思わなくなったんでしょう。


はい、1分でも早く家に帰りたいと思っています。
今は家に帰るのが嫌だとか、息子にまたなんて言われるんだろうかとは全く思っていないので、幸せですね。


―――うちに帰ることが楽しみになって来ているでしょう。そういう気持ちの大転換が幸せだなあということですね。おつれあいさんも薬を飲んで大変だけれど、あなたに高圧的だということではないんでしょう?


それは全く逆で、私は恥ずかしいくらい夫に対して冷たいし、ものすごい言葉を浴びせていたので、皆さんが夫に遠慮して言えないというのがわからなかったんです(笑)。同じ職場の共働きの女性も本当に強いです。(笑)


―――夫婦は対等平等の関係、お互いがお互いを尊重しあうし、お互いの人格を認めあうということを大事にしていけば、かけがえのない存在なのですね。


どうしても夫よりも私は仕事も家事もしている、という気持ちが自分の中にあって、今の生活は私が頑張ったからだと思っていました。すべて私がいないとこの家はまわっていかない、生きてられないでしょ、くらいの立場でいました(笑)。

でもよくよく考えたら夫は我慢していたんだろうなと思います。今のマンションも働いているから母の助けが必要と思って実家の近くにしました。それについて文句も言いませんでしたし、ある意味私の思う通りにしてきたんですね。


―――私が何もかもしてきたと思っていたけれど、本当は夫の支えがあったということを言葉の端々にあなたは言われてきましたね。お互いに支え合ってきているんですね。息子さんが不登校になった時も、おつれあいさんは何も言わなかったんでしょう。


はい。私は逆に夫は言える立場にないから言わなかったんだ、自分を差し置いて言えるはずがない、と捉えてずっとそう思っていたんです(笑)。夫も俺の息子だからこうなったのかなと言ったことがありましたし、私も口ケンカの中で私の性格を受け継いでいだらこうならなかったんだ、と言ったことがありました。(大笑)


―――ここさんの逆バージョンね(笑)。ダメだ、ダメだ、と否定され続けられると心にとげが刺さって自己否定してしまう。でもそうではなく、夫はたいしたもんだなと見直していく。最大の収穫ですね。別れない限り夫婦なんですから。夫婦仲良く、自分を大事にして、仕事も「いい加減はよい加減」でやっていかれるといいと思います。それは息子さんに教えてもらったことですね。息子さんは元気にしているんでしょう。


はい。今日は息子のことを話すことが何もないんです。逆に、最初この会に来た時は皆さんが自分の話をしていて、何故わが子のことをもっと話して、問題提起をしないんだろうと思っていました。(笑)


―――結局自分の気持ちなんですね。自分の心とどうやって向き合っていくのか、自分の人生をどうやって生きて行くかと言うことですね。たまたま息子さんのことをきっかけに息子さんから教えてもらったということですね。みーやさん自身が心穏やかになって、ものすごく変わってきたでしょう。


私も以前離婚したいと言ったことがあったんです。でも結局できないというのは何かがあるわけで、その何かを見つめて行けば、優しい気持ちにもなって来るのかなと思っています。皆さんのお話やじぇリさんのお話を参考にして行きたいと思います。


―――いいお話ですね。大変な変化を求めるんではなくて、自分の考えで否定していたものが実はそうではなかったんだと気づいていく、すごく大事なことですね。






夫に「帰ってきてほしい」と言えた    じぇりさん



先月の例会で夫とのことを話しして、終わってからも朋子さんと話ししました。
そこで自分の本当の気持ちと向き合うことを言われました。私はそれまでは、夫とは合わない、もう無理と思っていたんですが、話を聞いてやはり自分の気持ちはそうじゃないと気が付いて、すぐその帰りに夫の会社に行きました。

でも夜遅かったので、会社の電気は消えていて、私は車の中から、「また家族5人で一緒にやっていきたい、連絡が欲しい」と自分の気持ちをメールに書いて送りました。

私は今度こそは何か言って来るんじゃないかと夫からの連絡を待っていたんですが、何も連絡はありませんでした。後で分かったことですが、夫は家に帰らなくなってからは携帯の電源を切ったままにしていて、私が以前「○○(旧姓)になります」と送ったメールも、今度の「また家族一緒にやっていきたい」というメールも見ていなかったというのがわかりました。

夫はゴミ捨てには帰って来ていました。私に話す気があれば夫から声をかけてくるだろうと思って、何も行動をおこさないで待っていようと思ったんですが、「今を大切に」「自分の気持ちを大切に」と言われて、私の本当の気持ちは、夫がいた方が楽しい、意地を張るのはやめようと思って、1週間後の日曜日にまた夫の会社を訪ねました。

そしたら会社の駐車場に女の人がいて、えっ、そういうことだったのね、とドキドキしました。ドアをノックして、出てきた夫を見たら痩せてゲッソリ頬がこけていました(涙ぐむ)。

私は夫をそこまで追いつめてしまったと心が痛んだんですが、でも女の人も見たし、「風力発電がしたいと言っていたのにそういうことだったのね」と帰ろうとしたんですが、「違うから」と夫が言って、その後いろいろ話をして、私は「帰ってきてほしい」と言いました。

結局夫は私の最初の、稼げないんだったら帰ってくるな、というメールで、帰れないと思ったみたいで、節約して会社で寝泊まりしていたみたいです。


―――それで今は全く普通に日常生活を送れるようになったのね。(そうですね)私は「自分を大切に」と話したんですね。それは夫との関係でもそうなんですね。毎日の生活の中で自分を大切にするということはどういうことか、11月例会記録に次のように書きました。


涙がこみ上げてくるというのは、夫のことを好きだということですよ。

周りの環境に左右されないで、本当の自分の気持ちを心のひだを分け入って自分だけで見つめて行きませんか。

「相手がこうだから…」という言い方では相手のせいにして自分の心が見えなくなってしまう。

厚子さんの場合も息子さんの状態を「どうして…」と思っているうちは自分の課題が見えなかった、そのことが分かって気持ちが楽になったという話と同じです。

本当に自分を大切にするとはどういうことか、自分の気持ちに正直になるということです。

決して相手のせいにしてはいけない、「自分がどうしたいか」を大事にしてこそ、はじめて自分を大切にするということなんですね。

自分の気持ちが焦っている時はゆっくりと時間をかけて、焦らずに自分の気持ちと向き合えばいいんです。

その中で夫への自分の愛情と向き合えばいいんです。それはとても大切な時間ですよ。子どもをどうしようと思わないのと同じように、夫をどうしようと思ってはいけないのです。・・・
 



―――私は心をこめて書きました。私たちはつい、まわりがこうだからとか、あの人がこう言っているから、だから…と、どうしても理由づけてしまう。困難になってくるとそうなりがちですね。でも違うんです。本当は違うんだよということを「もう一人の自分」が教えてくれたというとても大事なお話ですね。

じぇりさんが自分の気持ちに正直になって勇気を持って話したことで、また家族5人で一緒に生活できるようになり何よりでした。親の会の支えあいもあって自分の本当の気持ちに気づいていく、すばらしいなあと感動します。





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最終更新: 2014.2.3
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