登校拒否を考える親・市民の会(鹿児島) 登校拒否も引きこもりも明るい話


TOPページ→  体験談目次 → 体験談 2007年7月発行ニュースより



体験談

2007年7月発行ニュースより
登校拒否を考える親・市民の会(鹿児島)会報NO.135


登校拒否を考える親・市民の会(鹿児島)では、
毎月の例会の様子をニュースとして、毎月一回発行しています。
その中から毎月1/4から1/3程度をHPに載せています。


体験談(親の会ニュース)目次はこちら




「今、幸せですか? 自分のこと大好きですか?」


6月例会の様子から


毎月の例会に感動するのはどうしてだろう・・・
それは、わが子のこと、家族のこと、自分のことを話すとき、
生き生きと輝く笑顔が多いから、と発見しています。


「自分のこと好きです! 今、幸せです!」と答えるめぐみさん。
娘たち、夫のことをうれしそうに話すY子さん。
参加2回目で「本当に気持ちが楽になって・・・」と言うNさん。
母娘二人の暮らしが幸せという I さん。
アルバイトをはじめた息子に祝福の言葉をプレゼントした町田さん。
息子さんの問いに「今、幸せだよ」と答えた森田さん。
「3人の子どもが不登校してくれて、本当に良かった」とじぇりさん。
充電期間の今を楽しむGさん。
「毎日の暮らしの中にたくさんの幸せが」とUさん。
わが子の不登校をきっかけに夫婦仲がいっそうよくなったHさん。


愛美さんのことを話す山口さんの笑顔。
「自分の人生を一番大切に」と気づいてきた妙子さん、nekoさん。
家を出たmihoさんの顔も晴れ晴れとして。
「自分のこと、好きになってきてる」と啓介君・・・。
以前は不安で曇りがちだった表情・・・
今、こんなに笑顔で話している・・・
感動を呼び元気を与えてくれます。


「今、とても幸せですよ」と掲示板に書きこんだ内園さん。うれしかった・・・。
最愛の妻を亡くしたあなたの悲しみは、こうしてみんなの中で癒されて行く。
その力が親の会にあると強く感じます。


苦しいときは家族や自分自身を責めてしまい、傷つきます。
苦しさや辛さもあるがままに受けとめて、否定しない。
そうした見方や受けとめ方ができるようになると、
人は自分を大切にするようになり、強くなれるのだと思います。


人は誰もが、自分の人生の主人公として、幸せに生きる権利があります。
親の会では、今日、いま、現在を幸せに生きることを一番大切にしてきました。
「いまを生きる」ことは、将来どんなことに出会っても、やはりそのときの
「今」を生きればよいことを教えてくれます。


親の会は互いに支えあって、その力を培ってきたのではないでしょうか。
今月の例会も、たくさんの感動をもらって素敵でした。
ありがとう!




目次


1 
「今、幸せです! 自分のこと大好きです!」  ユミさん母娘
「息子の選択に間違いはなかった・・」  Nさん(母)
3 
「今、とても幸せですよ」  内園パパ
4  娘たちが家にいてくれて、たくさんの幸せもらっています! Y.Nさん(母)
5 アルバイトする息子に祝福の言葉をプレゼント  町田さん(父)




「今、幸せです! 自分のこと大好きです!」

ユミさん母娘



―――(内沢朋子):
今日は、横浜から初参加のユミさん母娘、兵庫から4回目の妙子さんが参加されています。遠いところご苦労様でした。
初めに、ユミさんのHP掲示板への書き込みとメール、まあさんの書き込みをご覧ください。
この中に共通する大事な教訓がたくさんありますね。


我が子が不登校になったり引きこもりになったりしたら、とても不安になって、初めのうちはどうしていいか分からなくなって立ちすくんでしまいます。でも、我が子から自分を大切にしていくことを学んでいくと、自分の人生が見えてくる。そのことをユミさんやまあさんの書き込みから感じていただければと思います。


親が楽になっていくと子どもも楽になっていく。そうすると家族の関係もとても良くなっていくんですね。ユミさんが「親の会は私の生きるヒント」、まあさんが「不登校は自分を大切に考える第一歩」と書いてくださって、本当にすばらしいなと思いました。皆さんも共感して読んで下さったと思います。


今日は遠い横浜から来ていただいたんですね。ほんとにご苦労様でした。
朝何時に出てこられました。



ユミさん:家を6時に出て、飛行機は8時5分発でした。この会に参加したいというのが念願でした。娘といろいろおしゃべりしながら楽しく来ました。


―――
めぐみちゃんは寝不足でしょう。


めぐみさん:はい。いつもは夜中の3時ぐらいに寝て、お昼に起きて、という感じなので。(笑)


―――
初めて親の会のHPを見た時にどんな感じがしたの?


最初はママにいろいろ言われたけれど、全然分からなくて、でも、だんだんHPを端から端までママと一緒に読んでいるうちに、これでいいんだと思って、すごく楽になったというか自分の気持ちが正直に表せるようになりました。


―――
いっぱい涙が出たんだって?


はい、もう止まんなかったです。だけどママが変わってくれてよかったなと思います。(笑)


―――
ほんとね。親の会のHPに出会って救われたと聞いて、私達も本当にうれしいです。今は学校ともすっかり縁が切れて、よかったですね。


めぐみちゃんは、今幸せですか? 
(はい、幸せです!)


そう。自分のこと大好きですか? (好きです!)  それは良かった。(拍手) 


ママはどうですか?


ユミさん:はい、私も今、すごい幸せです(涙)。


―――
幸せで、涙が出ちゃう。昔、辛かったね。


辛かったし、何でここまで子どもを追い詰めていたんだろうというぐらい、すごくいやな母親だったと思います。(―――
みんな、最初はそうだったんですよ)(笑)


でも、今は娘といるのがとても楽しいです。それまでは「いつも居るんだな、一人で居たいわ」と思うときがあったり、わずらわしいと勝手な思いがあったけれど、今は、「ずっと居てね」とすごく思うし、反対に娘にちょっと頼ったりしています。


はじめのうちはすべてが不安でいろんなことを思ったけれど、でもHPや本を読んで、学校に行かなくても道がたくさんあるんだ、ということを知ったら、そこからすごい楽になってきて、学校に行かなくてありがとうね、とすごく思います。


―――
この会のサイトに出会う前はいろんなところに相談に行かれたのですか?


小学校の5,6年の頃、五月雨登校になり、紹介されて役所でやっているカウンセリングに行きました。中学になって、また「学校に行きたくない」と言った時もそこに行きました。カウンセリングに行っているときは、なんとなくは安心したけれど、すべては安心できなかったんです。転校しようという話になって学校を見に行っても、娘はちっとも嬉しそうな顔をせず暗いし、「転校はしたくない」と言ったので、やめようとなりました。


カウンセリングの先生は「この子がしたいことをやってみましょう」と提示してくれ、娘は「乗馬をしてみたい」とか、「演劇をしてみたい」と言ったので、劇団のオーディションを受けに行って、とりあえずそれに合格して通い始めたんです。最初のうちは横浜から1時間ぐらいのところでしたので、心配で連れて行っていたんですが、その時この会のHPに出会って、「親は子どもの辛さの後押しをしてはいけない」と書いてある文章を読みました。それで、私たちが送って行っているから通えることで、送らないと言ったら行かないんじゃないかなと思ったんです。


電車1本でいける場所だったので、「本当に行きたいんだったひとりでも行けるはずよ。もうママは送っていかない」と言ったんですね。娘は「分かった」と言いましたが、ぜんぜん行こうとしないんです。それが何回か続いて「あっ、これは本当に無理なんだな」ということに気づいて、夫に「本当は行きたくないんだよ。それを無理に行かせてはいけないし、劇団に払ってしまったお金は莫大な金額かもしれないけれど、でもそれはいい勉強だったと思って辞めさせよう」と話し、きっぱり辞めました。


それから、子どもには何もさせなくていいんだ、私たち親は普通に過ごせばいいんだと、そういう毎日を過ごしています。


役所のカウンセリングをやめたのは、自分のしたいことをいくつか決めて「決まりました」と言った時、カウンセリングの方が「じゃあ、学校はどうするの? こんなに自分のやりたいことが見つかったんだから、学校を考えないとね」と言われたので、その時「結局は学校に行かせることが前提のカウンセリングなんだ」と気づいて、また辛いことの繰り返しになると思いました。そしてこの会で言っていることを全部やってみようと思ったのです。


―――
木藤さんとメール交換して、どんどん楽になっていかれましたね。
ユミさんが自分を大事にすることに気がついたことがなによりですし、それが家族を大事にすることになりますね。自分らしく生きていける、大きな発見ですね。明日は母娘二人で鹿児島観光をして帰るのね。いっぱい楽しんでください。
 (はい) 




「息子の選択に間違いはなかったんだ、と
気持ちが楽になって・・」 


Nさん(母)


―――
先月初めて参加されたのですね。
高校1年生の息子さんが、2年生になるときに部活のことでトラブルがあって退学されたのね。
先月親の会に参加されて気持ちが楽になったとメールを頂きました。よかったですね。



現状は何も変わっていないんですけど、このままでいいんだと心から思いました。先ほど、めぐみちゃんが「自分のことが大好き!」と言って、いいなあと思いました。


息子は学校に行けなくなった時、自分を責めて「俺は自分が大嫌いだ」と暴れたことがあったんです。
でも、今、私がすごく楽になって、息子が時々二階から降りてきてニコニコ笑ってくれたらそれでいいと思っていたら、ある時息子が「死んでもいい?」と言ったんですよ。「それは、ダメよ」と言ったら、「じゃあ、よろしく」と言ったんです(笑)。


(―――
それは随分簡単に納得してくれて…


私は「分かった、まあ、生きていればたいていのことはどうにかなる」と言うと、「そうだねえ」と、そんな会話も出来るようになりました。


―――
前回話していた「朝、きちんと起きる」という約束や「三食ちゃんと食べなさい」ということはどうなったんですか?


もう一切言いません。止めました。(笑) おなかがすけば「おなかすいた」と言うし、私がパートに行ったら、自分でなんでも食べています。


私がこの会のHPを見ていたら、息子が「お母さん、できるの?」と聞いてきました。「出来ないけど、お母さんは一生懸命見ているのよ」、「あなたもここを読んでみて」と言うと、最初は嫌がっていましたが、すごく見入って、しまいには「お母さん、あっちに行っていて」と言って読んでいました。


息子に、この会に参加したことを言っていなかったので、「実はお母さんは5月に親の会に参加して、あなたのことを話したんだよ」と会報を見せました。また暴れるかなと思ったんですが、読み終わった息子はニコニコしていました。


登校拒否を始めた頃、私はなんとしても学校に行かせないといけないと思って、嫌がる息子を引っ張ったりしていました。そうしたら息子は自分の部屋で暴れて、壁にいくつも穴をあけていました。



―――
ホンと、今の家は安普請ですからね。(笑)


簡単に穴が開いたと言っていました。(笑)
だから、このままでいいんだ、息子の選択は間違っていなかったんだ、と楽になれてほんとに良かったなと思います。


―――
あなたの夫も「いつまでも三人で仲良く暮らしたらいい」と、とても良いことをおっしゃっていましたね。なかなか言えない言葉です。


それを聞いたときは「あなたが生んだわけじゃないからそんなこと言えるのよ、私が生んだんだからちゃんと育てなきゃいけない」と思っていましたが(笑)、これで選択は間違っていなかったなあと思います。


―――
先月以前のあなたと、先月以降のあなたとでは大きな違いですね。


気持ちがすごく楽になりました。「このままでいいんだ」と。


―――
そしたら、息子さんはとても優しいことに気づかれたでしょう?


そうですね。「あっ、この子は本来明るい子だったんだ。ニコニコした子だったんだ」と思い出しました。息子も、めぐみちゃんみたいに自分のことを大好きになってくれたらいいなと思います。


―――
なりますよ。あなたが今の息子さんを心から大切に思い、あるがままでいいんだと気がついていけば、自ずと自分のことも大好きになっていくんです。


それにしても初めて参加されてお気持ちが楽になられたというあなたに感動です。楽になり、息子さんの笑顔が見ることが出来たことが、我が子を信じたことに間違いはなかったんだということです。いっそう確信を持ってくださいね。毎月参加して、参加する度に新しい発見をされて下さい。




「今、とても幸せですよ」    内園パパ



昨年の連休は家族でモンゴルに行きました。何もない大草原に行ったら無になって、亡くなった妻に会えるかもしれないと思いました。
今年はネパールに行ってきました。本物を見たいし、また妻に会いたいと思って。ネパールの写真を持ってきていますので、休み時間にでもご覧になってください。


最近読んだ本の中で、ある女性が老眼鏡をかけることになってショックを受けていたら、余命いくばくもない小さい男の子が「おばちゃん、おめでとう」と言ったんですって。老眼鏡をかけられるくらいまで生きていることに「おめでとう」と言ったんですね。


薬師寺住職の山田法胤さんが書いた『あなたに伝えたい生き方がある』(経済界)という本の中に「幽霊の話」が載っていたので、少しだけ紹介します。


…………………………………………………………………………………………

幽霊の姿から、我が身を振り返る


過去に心を残さず、遠くを見過ぎず

足元をしっかりと踏みしめ、そこをしっかりと見ながら生きるのは簡単なようでいて、意外に難しいもののようです。
人間には感情、情というものがありますから、それに引っ張られて真っ直ぐに生きられない、あるいは動きたくないと座り込んでしまう場合がよくあります。


時に顕著な例としては、過去の出来事に心を残したまま、前に進めない場合です。過去を清算できない事例です。これが意外にも多い。 
例えば親しい人を亡くした、大きな失敗をした、学歴がない、会社をリストラになったなど、その人によっては理由はさまざまですが、そのどれもが過去に足下をすくわれて前に進めない例と言えましょう。


石川県に本誓寺というお寺の住職をされておられる松本先生という方が幽霊について、とても興味深いことをおっしゃったそうです。


幽霊には三つの特徴があるということです。一つ目が髪を後ろに長く引いている姿です。二つ目が両手を前に差し出している姿。最後の三つ目が足がない姿。面白いのは、それぞれの特徴に意味があるということです。


幽霊の特徴が教える私たち人間のとらわれの姿


昔の人は偉いと思います。ただ単に幽霊の姿を想像して描いたのではないというのです。人間の陥りやすい姿を、きちんとその特徴に織り込んで描いていたのです。


まずは最初の髪を後ろに長く引いている姿ですが、いかにも人間らしいというか、人間臭い部分です。引きずっているのは何か。そう過去です。人間はどうしても過去にとらわれてしまいます。どうにもならないことをいつまでもグズグズと悩んでいる。いつまでも引きずって生きているわけです。


次に二つ目の両手を前に出している姿は何を表しているでしょうか。これは今の例とは逆で、物事を先に、先に考え、まだ何もしていないのに取り越し苦労をしている姿なのです。


これもよくあります。何かをやろうとした時に、頭の中だけでグルグル考えてそれで疲れてしまい、結局、何もできないで終わってしまう。そのようなことはありませんか。それを繰り返す様が、両手を前に出している姿として描かれております。


最後の三つ目。幽霊には足がない。これも常識となっております。でもなぜ足がないのか、その理由は意外に知られていません。


先ほどもお話した二つの特徴、それは過去を引きずる、将来のことを取り越し苦労することですが、その結果、心が過去に飛んでいってしまい、今が疎かになる。その姿が足がない形になっているわけです。


いかがですか。まさにその姿は私たちの「妄想の姿」だとは思いませんか。過去の出来事に心を取られ、まだ見ぬ明日にも心を奪われる。そのため一番大事な今が疎かになる。そうやって毎日を生きているから、自分が幸せだとは到底、思えないわけです。



………………………………………………………………………………………


先週、息子がアルバイト先で殴られるという事件が起きました。殴った子は3つ年上で家も近所で小さいときから知っている子でした。私に謝りたいということで家まで来ました。「店長にも来てもらって3人で話し合ってはどうか」と僕が提案しました。普段は息子と仲よしなんですが、彼は自分が悪かったと何度も謝ってくれました。


少し落ち着いたときに、僕は長女が身内からケガをさせられて失明したこと、調停をして4年間かかったことなどを話しました。相手が身内だったため世間体を気にして娘に辛い思いをさせてしまい、娘が立ち直るのに長い時間かかったこと、子どもの側に立たないといけないと思って、相手に謝ってもらうまで大変だったことも話しました。「こういうこともあるので、とにかく謝ってくれてありがとう」と話しました。そして「僕は息子が怪我をさせられたことにはものすごく腹が立つし、息子の側に立つよ。明日息子は病院を2,3箇所受診するので、ずっと息子について行ってほしい。そして全てが終わったら店長に報告してください」とお願いしたら、彼はその通りにしてくれました。


―――
それはよかったですね。今25歳の長女の恵理さんが失明したのは小6のときで、相手は亡くなった由貴代さんの妹さんの子どもさんだったんですね。「お母さん、私とおばさんとどっちを取るの?」と迫られて、お二人は調停に踏み切ったのね。15周記念誌に由貴代さんの体験記がありますのでお読みください。 




娘たちが家にいてくれて、たくさんの幸せもらっています!
    
Y.Nさん(母)


22歳と19歳の娘が家にいます。先々月、夫のお金の使い方についてお話しました。
皆さんのお話が参考になり、夫にそのことを話そうとしたんですが、私も仕事に追われ、きちんと家計管理をしていないこともあって、もういいか、と思ったり。でも今月親の会にはそれなりの答えを持っていかないと、と思って、月3万円という皆さんのお話を大いに参考にして、夫に「6月からお小遣いは3万円でやってみてくれない」と話しました。(笑)


夫も家計の大体のことはわかっていて、承諾してくれたんですが、「その代わり弁当を作ってほしい、それで頑張ってみる」と言いました。まあそれでやってみてもらおうと思っています。今までよりはよくなるんじゃないかなと期待しています。それでもどんどん夫が使うようなら、私も「切れないといけない」と思うんですが…。(笑)


娘達には思ったことをすぐ言えるのに、夫にはなかなか言えないんですね。わかってくれない人ではないんですが、こっちがバアーっと言うと反発もかえってきます。今月の27日からスタートですから、どういう結果になるか、できたら来月夫も一緒にこの会に来て、こういうことになっているとわかってほしいです。(笑)


―――
娘さんたちが家にいることは何の違和感もないんですね。


はい。娘たちは二人で家事を分担して、いろいろ手助けしてくれます。娘たちから「お父さんとお母さんは、私たちが出て行かないことを望んでいるんじゃない。私たちはいつか出て行くんだよ。どうするの」と言われて、「そうだね、お母さんはそのとき困るかもね」と答えています。娘たちが出ていきたいと言った時には、出て行かないでと思うんでしょうけれど、それはそれで仕方がないことですし、今はすごく楽をさせてもらっています。


娘たちが「お母さんは家事をなにもしない」と言うので、「お母さんだって、洗濯にごみ出しに、お父さんのお弁当も作っているし…」と一生懸命さがして言うと、「お母さんのお弁当は、ただあっためて入れているだけだよ」と言われてしまいます。そこで「お母さんだって1品作っているよ」と慌てて自分をフォローしたりしています。(笑)


夫から見れば、私に対して、あれもしてくれない、これもしてくれないと不満があるのかもしれません。先ほどアイロンがけの話が出ましたが、私がしないと夫は娘に頼むんですね。娘も仕方がないとやってくれます。


―――
あなたは今、幸せですね。(私は幸せですね) 何年か前、大変辛い時期がありましたよね。(そうですね。いっぱい泣きましたね) 嬉しそうに夫や娘さん達のことをお話するのを聞いていると、あなたは本当に大丈夫だと思いました。




アルバイトする息子に祝福の言葉をプレゼント

町田さん(父)


今19歳の次男が中学3年の2学期から学校に行けなくなって、高校は私立高校に入学しましたが2日行って行かなくなりました。2月に学校側から出席日数が足りないので2年に進級できないと言われ、そのときインターネットでこの会を知り初めて参加しました。そのときは休学手続きを取っていて籍はあったんですが、このまま休学を続けることもできないだろうし、だけど退学という言葉が私の中では難題で、将来履歴書を書くときなどハンディーを持つのではないかと悩みました。しかし、ここでいろいろな体験談を聞き、そんなことは問題ではないという皆さんのお話に納得することができました。


それで息子に「もし学校に行き続けるのなら1年下の子どもたちと一緒になるけど、どうする?」と聞いたら、「それはできない」と言われ、それじゃあ退学しようとなりました。


それから3年になりますが、息子はずっと家で過ごしてきました。その間、昼夜逆転でゲームばっかりの生活で、これといった要求もありませんでした。


先々月の親の会で、息子が履歴書を書いていて、そこは結局ダメだったという話をしました。しかし、その3,4日後の夕食のときに「お父さん、僕は今度おでんやさんに勤めることになった」と言いました。調理師見習いで、僕は「よかったね」と言って、握手をしました。


職場の先輩からもかわいがられているようで、「君のご両親はどんなところで働いているのか心配されているだろう。この店はちゃんとした所だということを見せてあげたいから、君が休みの日にご両親を連れてお店に来なさい」と言われたそうです。(―――
すばらしいじゃないですか) 


それで僕は「そこは昔からお父さんもよく行くところで、君よりもお店のことをよく知っているよ」(笑)、「だから君がそこに入った時点でよかったなと思っているから、そのことを先輩の方に伝えて。だけどその気持ちはすごく嬉しい」と言いました。


―――
子どもは「ねばならない」ではなく、自分から動き出したい時って、肩に力を入れていませんよね。アルバイトにしてもスーッと入っていきますよね。


私は子どもの姿にあまり関心がなくなってきていたし、子どもも自然にそうなっていきました。でも関心ないといってもそのときは嬉しかったです。(笑)


それで仕事するうえで注意することを2つくらい言いました。


1つは、失敗して当たり前であって、失敗したことを隠してお客さんに迷惑をかける事が一番よくないことだ。失敗したらすぐに先輩や上司に言って、お客さんに迷惑をかけないようにすること。


もう1つは、「人間には教えるのが上手、下手な人間がいるように、教えられる方にも上手、下手がある。君は教えられ上手だと思う」と言ったら、息子も「僕もそう思う」と言いました。「教える方にもこいつには教えたくない、この人にはもっと教えたいというのがあるんだから、そういう気持ちを持って素直に、そして一回注意されたことはどこが悪かったのかをちゃんと理解して、それを繰り返さないようにすればいいよ」と言いました。


その後は帰ってくるのが夜の11時過ぎで僕はもう寝ているので、仕事の様子などは聞いていません。でも元気でやっています。


―――
引きこもっているときも、町田さんは違和感を感じなくなっていましたものね。


初めの頃は気にしていましたね。でも僕があんまり気にならなくなるにつれて、息子も自分が家の中に居ることに不自然を感じなくなってきたんだと思います。


ここで一番最初に聞いた言葉が「引きこもりは充電期間だ」という言葉で、少しずつ充電されてきたのかなと思います。すごく自然なことだと思います。


―――
そうですね。電池切れの状態を否定すると、どんどん電池切れの状態になっていく。引きこもりを心から肯定していけば充電していくんですね。


つい1週間前、帽子とネーム入りの仕事着が支給されたようです。「まだ2ヶ月で、こんなに早くはもらえないんだよ」と嬉しそうに自慢していました。(笑)




このページの一番上に戻る ↑


体験談(親の会ニュース)目次へ→


2007年6月発行ニュースはこちら→    TOPページへ→    2007年5月発行ニュースはこちら→



Last updated: 2007.7.29
Copyright (C) 2002-2007 登校拒否を考える親・市民の会(鹿児島)