登校拒否を考える親・市民の会(鹿児島)会報・第122号
2006年5月発行ニュースの「扉の言葉」を一部修正
「解決の道」は自分のなかにある
困難を感じたとき、子どものことやまわりの状況について、「○○さえなければ・・・」と考えがちです。
暴力・暴言、拒食や過食、自傷行為や強迫行動、親や親戚・兄弟(姉妹)の無理解・・・などなど。
「これさえなければ・・・」といった考え方をして、いまある状態を否定し、自分のおかれた条件を嘆き悲しんだところで一歩も進みません。
本当の困難は、子どもやまわりにではなく、自分自身にあります。
うまくいかない原因を他に求めている限り、それこそうまくいきません。
まわりを変えようとしても、簡単に変わるものではありませんので、そうした努力は徒労に終わってしまい落ちこむだけです。
ところが、自分自身のことだったら、その気にさえなればできるのです。
たとえ、まわりがみんな否定的な見方をしていても、ひとり自分が肯定的な見方で対処できるようになると違ってきます。
子どもやまわりをどうかしようとは思わないで、予想を立てながら自分自身のことに取り組んでみませんか。
すべての問題が心の持ち方で解決するわけではありませんが、心の持ち方ひとつで多くのことが変わってくるのも確かです。
いままで「困った! どうしよう?」としか思えなかったことも、そうでなくなってきます。
「解決の道」は、ほかでもなく自分のなかにあるのです。
「心配」と「信頼」では、その姿勢が180度違います。
人は自分の人生を自分で作っていきます。主人公は自分です。
親が「心配」のあまり子どもにあれこれ言い、いろいろしてあげることは、その子の自己決定の機会を奪い、生きる力を削いでしまいます。
子どもは自分で判断し、生きていく力をもっています。
自分が親や家族から「信頼」されていることがわかったとき、その力はいっそう強くなるでしょう。
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